青は藍より出でて藍より青し、安住しちゃダメよ、しかしの巻 [Mercedes AMG(MGP)]
その昔、DFVという名のエンジンで、レースを席巻したメーカーがあった。
その名は、コスワース。
だが、多様性を失った世界に嫌気を感じ、コスワースを飛び出した者が作ったのが、イルモアである。
コスワースのDFVは、あまりに出来が良すぎたため、今ある物を捨て、新たなチャレンジに進み出せなかった。
そこで行ったのが、改良。
そうこうしているうちに、アメリカで、イルモア製エンジン搭載車がCARTで活躍を始め、ついには完全制覇してしまう。
その頃、コスワースもDFVに変わるエンジン開発を始めた。それがHBエンジン(シューマッハの活躍とともに名は広まった)。
イルモアもF1に進出し、本家と分家の争いが本格的に始まったのが1991年。
V10イルモアに対するは、V8のコスワース。
1994年、戦いはコスワースをチャンピオンエンジンにした。
しかし、この時のV8は只者でなかった。最高傑作ZETEC-Rだったのである。
このZETEC-R。軽量コンパクトで超高回転まで回る、高効率のエンジンだった。燃料タンクの面で有利だったとかシューマッハさんが語っておりましたが…
翌年、規約が変わり、メリットも無くなり、ZETEC-Rの活躍はガタっと落ちた。
そのこともあり、コスワースもついにトレンドのV10にスイッチを果たす。
だがその後、ZETEC-Rを超えるエンジンを開発することはなかった。
そして、来年その名は、F1の世界から消える。
イルモアはメルセデスと組み、最強のエンジンパワーを誇るメーカーとなり、エアログリップが失われる来期には、今年より優位に戦えることが予想される。
イルモアの名は、現在Mercedes AMG High Performance Powertrainsと呼ばれている。
2013-09-29 21:01
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コメント(6)
いつもご訪問&コメントありがとうございます。
DFV・・・懐かしい響きですね。
3.5LバージョンのDFRはテールエンダー専用エンジンって感じでしたね。(^_^;)
全日本F3000でも随分長い間活躍していたように記憶しています。
プライベーターがチャンピオンになれると言う意味ではDFVの時代は良かったと思いますよん。(^^)
by marbee (2013-09-30 23:07)
marbee様
そういう考え方も、可。ただし、技術が停滞して、技術者の公務員化が進んでしまうのが弊害となる。
内燃機関が技術的に行き着くところまで行ってしまったのが、現在の姿。コスワースにエンジンは造れても、ターボ化して、さらなる回生システムを開発する資金も余裕も無い。
何故か、ウィリアムズの行く末が気になる。間に合うのか、ウィリアムズ。頑張れ、パット・シモンズ。
私は、やっぱり、V8があり、V10があり、頑固にフェラーリがV12を選ぶようなF1が好きです。鈴鹿スペシャル、何ていい響きなんだ。ワクワクして下総中山。
by masakazoo (2013-09-30 23:48)
Intake manifold(長いインテイクマニホールド)の
by タッチおじさん (2013-10-02 18:07)
タッチおじさん樣
回転数対応型の可変トランペットの
あれって、鈴鹿スペシャルだったか、記憶は定かでない。
by masakazoo (2013-10-02 23:12)
なぞかけ:解っていますね!本物ですね。
by タッチおじさん (2013-10-03 10:38)
タッチおじさん、ありがとうございます。
by masakazoo (2013-10-03 12:38)